下準備としてスプール幅と同じ幅の板材を用意し、中心線にエンドミルで
シートのあたる凹部分にR溝を施します。
フライリールの場合でR9、ベイト(石鯛用)ではR10を使用しています。 





補助具を使用し、シートの背凸曲面を、
二個同時にテーパ切削。
肉薄にならない程度にテーパを設定します
この補助具は35mm幅までの一体型に対応できます。




ここからは、各サイズにより都度の作業ですが、
面板に下写真のような治具を用い、底部の大Rを旋削。
あるいは単品やフラット形状の場合はミーリングでも行います。



更に外側にRを付ける場合、フレームサイズの外周と同じに旋削する為、
現物サイズと似せて作った補助工具を使用します。
フラットの場合はミーリングで済みます。

最後にメネジ加工を施し、
必要であれば肉抜きをし、
研磨等の後処理をして、リールに取り付けます。           

INDEX

リールフットのデザインはリールタイプに応じて数多くの種類が存在し、
現在、私が製作するものも(下写真)、その中の一種にすぎません。
見落とされがちな部品ですが、単なる取付け金具と思ってしまえばそれまでで、
気にすれば竿とのフィット感や安定感をもたらす、大事なパーツでもあります。

まれに、 高級リールを買ったが、お気に入りの竿の,リールシートと合わない
(装着できない、グラグラする)等のことを耳にします。

実際の製作では様々なリールタイプにより、その方法はかなり異なり
よく見かける、レイズドピラータイプのそれは、ピラーに直接、ロウ接等を
施し、全体の軽量化の面でも幾分は有効で。さらに又
いくつかの穴をあけ、”僅かでも軽く”という思いが伝わってくるものも、
最近は多く見かけるようになりました。

私が製作するフットも、各々のリールで材質も異なり(アルミ、ブラス、SUS等) 
機械加工だけでも5〜6の工程があり
一度取り掛かると、共通サイズ部品(スプール幅等)として複数個は荒削りしておき、
後は各々製作の都度、それなりに仕上げていく、という段取りで行われます。

小さな部品のわりには、形状がそれぞれ複雑で、
私のものも、現在の工法にたどり着くまで,
試行錯誤を繰り返した記憶が有ります。

以下に製作工程を簡単に記しておきますが、
あくまで”私の製作法”ですので、ご了承ください。

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