MEMO

「製作の趣旨として穴明きリールは作りません。」
これは初期頃のサイトの前書きで堂々と謳っていた言葉で、その理由は実に他愛も無いんだけど、
「穴なしReelが作りたくて・・」というReel製作を始めたきっかけのひとつを、変にこだわり続けたからで、
実際は以前の作品でも、黒プレートものなどは内面でかなり穴を開けている。
ただし、単に軽量化の為なので、10mm程の大穴をボコボコボコっと月のクレータの如く。

ところが、中〜大型のディスクドラグReelに取り組み始めた頃、「小穴たくさんのが丈夫で軽いかな?」と、
3mm程の小穴を細かい割出しで何列か試みた、結果、「あら〜・・綺麗じゃない。お洒落じゃない」それで
「うん。穴あけ解禁に決定」というわけ。
私が製作するReelは両軸受けタイプが多いので、プレートだけでなくスプールにもお揃いの穴を施すと、
廻したとき、「あら〜、楽しいじゃない」になる。

穴あけはやはり手間が掛かるものだけど
現行は軽量化を目的として開けてるわけではないので、しぜんデザインリールのような方向になってしまう。

初期の頃、B2−56というデビュー作があって、穴を開けずに軽量化のため、
内側(内側面)をミーリング等でほじって、かなり頑張っていた。
そのReelを最初に買ってくれた方が、時をおいて或る日、彼の自作品ランディングネットを私に贈ってくれた。
その作品は素晴らしく、当時まだ節々に稚拙さが残る私のReelとは大違いだった。
さらに、添えられていた手紙で「らしさを大切に」というアドバイスを頂き、いまだ常に咀嚼しながらも製作の根底に置かしていただいている。

INDEX

NO-070226
6〜7#ライン対応の
中クラスのRaisedpiller Reelです。
ブラスとアルミのコンビネーションで、
羽布研磨仕上げです。