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私は、オールドリールやアンティークリールを見てデザインや雰囲気は素敵だなと思うけれど、
使い古した為の傷や変色等に特別な趣きは感じられません。(それが渋いという方も多い)
オールド弦楽器だけは別物だけど・・。

とにかく痛んだリールはあまり好きではないので、それでか、
時折は棚に飾ってある自分の作品も、取り出しては指を真っ黒にしてポリシュします。。
フライリールは、アルミと真鍮がメインの材料だけど、特に真鍮のくすんだ、俗に言う”いい風合い”の頃
が嫌で、すぐに磨きあげます。(いわゆる光り物が好き)

ところが、両軸リール1,2号機が出来た時、釣りに行きたい気持ちが先に立ち、
アルミ無垢材のまま海へ持ち出し、さんざん使用した結果、下写真の様に生傷だらけとなり、
2号機は特に大きな打痕から腐食が発生してしまい再研磨も及ばない状態となってしまいました。
解ってはいたのですが、実際に目の当たりにすると・・・・・。

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硬質アルマイトはアルミ材質により
色調が異なるらしいです。
上が6061、右が2017。
本来は摩耗パーツによく使われる処理です。

下は通常のカラーアルマイト

そんなわけで、最近製作した海対応のリールは、アルマイト処理を施しています。
特に硬い皮膜の硬質アルマイトというやつは、普通の金属等で擦っても傷など付きません。
(ただし刃物等の焼き入れ鋼は別)
しかし、一概に硬いから良しというわけではないような気もしますので、
とにかく磯という環境の悪い場所でどうなるか、数度の釣行が必要で、
いずれまた、サイトで報告いたします。

写真では一見渋く見えますが、実物は無残です。